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葬儀関係費用

葬儀関係費用の計算

交通事故により被害者が死亡した場合、親族等が葬儀等を営むことになるでしょう。
このような葬儀関係費用が事故による損害に含まれるかどうかについては、議論がありうるところですが、現在の裁判実務上は一定額を事故の損害と認める方向で運用されています。

この点、赤い本によれば

という範囲で損害賠償請求を認めるものとされています。

一般に葬儀の費用は150万円以上かかる場合が多いと思いますが、そのように多額の費用を支出しても、基本的には150万円までしか請求できないということです。
もっとも、赤い本では、より高額な葬儀費用が認められた裁判例も紹介されております。
「亡くなった方の生前の立場上盛大な葬儀が必要であった」というような事情があれば、高額の葬儀費用を請求することも考えられるでしょう。

葬儀関係費用を請求できる主体は誰か

葬儀関係費用については、「誰が請求するのか」という問題もあります。
葬儀の費用は亡くなった方本人に発生した損害とは考えにくいですから、基本的には
「現実に葬儀費用を負担した方」
が、その方固有の損害として請求していくのが筋であると思われます。

ただし、葬儀費用を亡くなった方の遺産から支出している場合もあると思われ、そういう場合には、相続権者の方々が、相続分に応じて葬儀費用を負担したものと見なして、相続分に応じて請求していくことになるでしょう(※2)。

※ 参考 注解赤い本(上)107頁

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